次世代デジタルインフラ構築に貢献する光集積回路エンジニアリングサービス
膨大なエネルギーを消費するデータセンターのグリーン化を促進
動画やゲームなどのエンターテインメントのコンテンツの利用拡大やリモートワークの普及、生成AIを活用したサービスや自動車の自動運転システムなどの拡大に伴い、データ通信量が急増しています。このデータ通信を支えるための大規模データセンターでは、数千台規模のサーバやネットワーク機器が稼働し大量の電力を消費することから、国内外でカーボンニュートラル等を見据えた環境配慮への要請が高まっています。
そこで注目されているのが、光電融合技術を用いて作られる光集積回路(Photonic Integrated Circuit, PIC)です。光融合技術とは電気信号を扱う回路と光信号を扱う回路を融合する技術のことで、従来の電子回路より高速かつ低消費電力の通信を実現します。より少ない電力でデータセンターを動かせるため、CO₂排出量削減に貢献し、グリーンデータセンターでの活用も期待されています。
実際の光集積回路(PIC)
次世代光集積回路開発における開発スピードアップと高歩留まり化
当社グループのVLCフォトニクス会社は、高速・大容量伝送に寄与する光集積回路の設計サービスを提供しています。光集積回路の実用化が急速に進む現在、試験開発から初期量産まで、光集積回路開発に向けたエンジニアリングサービスを一貫して請け負える体制を構築しています。2023年度は、ウェーハ状態で光・電気の特性評価が可能な光ウェーハ試験機を追加導入し、光モジュール開発企業の開発スピードアップと高歩留まり化に貢献しています。また、次世代高速・長距離伝送用光集積回路の開発も実施しており、次世代デジタルインフラの構築に貢献していきます。
光ウェーハ性能試験の様子
さらなる大容量・低遅延・低消費電力なネットワークと情報処理基盤の実現に向けて
光電融合技術の普及により、2030年までに、現在より約40%低消費電力でかつ高性能なデータセンターが実現すると言われています。
VLCフォトニクス会社は、次世代高速データセンター用に高速変調用光集積回路の技術開発を行っています。
また、新時代のネットワークと情報処理を実現する柱の1つである「オールフォトニクス・ネットワーク(APN)」の推進にも貢献。APNはネットワークから端末まで、すべてに光技術を導入するもので、低消費電力で高速な情報伝達と、情報処理基盤を実現します。当社はIOWN(アイオン)*のAPNの開発に向け、光集積回路エンジニアリングサービス・光学部品を提供中。今後も、光電融合のアプリケーションの拡大と技術開発を推進し、新たなイノベーションの創出を加速していきます。
* IOWN (Innovative Optical and Wireless Network,アイオン):2019年にNTTが発表した新しいネットワーク構想。すべてにフォトニクス(光)ベースの技術を導入した「オールフォトニクス・ネットワーク」、実世界とデジタル世界の掛け合わせによる未来予測等を実現する「デジタルツインコンピューティング」、あらゆるものをつなぎ、その制御を実現する「コグニティブ・ファウンデーション」からなりたちます
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