大阪・関西万博の建設現場で、スマートトレーラーハウスの実証実験に参画
インフラ設備がない建設現場の労働環境を改善
広大な建設現場は、通常電気や水道といった供給インフラが未整備のため、店舗がない場合が多いです。そのため工事現場で働く人は、現場の敷地外まで必要な物品や食料を買いに行く必要があります。場所によっては店が遠く、往復時間をどう減らすかは長年の課題でした。日立ハイテクは、株式会社竹中工務店や株式会社クロコアートファクトリー、株式会社ファミリーマートと共創し、大阪・関西万博の建設現場に、当社自立電源システムを搭載したスマートトレーラーハウスの無人店舗を実証導入。現場で働く方に商品やサービスの提供が可能となり、労働環境の改善につながっています。
実際のスマートトレーラーハウス
遠隔で電力状況を常時監視することで、万一の事態にも対応
設置する移動型無人トレーラー店舗は、竹中工務店による移動可能な工事事務所「牽引式オフグリッド型モバイルハウス」を発展させたものです。日立ハイテクはソーラーパネルと蓄電池、制御機器からなる自立電源システムを提供しています。これにより既存の電源や発電機がないエリアでも一定時間、安定した電力供給を可能にしています。ソーラーパネルで発電した電気は蓄電池に充電し、モバイルハウス内の空調設備などに利用します。トレーラー店舗は衛星インターネットも搭載しており、自立通信が可能です。店舗の電力状況はクラウドを通じて遠隔監視・遠隔制御しており、万一の場合にも速やかな対応が可能です。
スマートトレーラーハウスの特徴
拡がる活用用途と循環型社会への貢献
今回開発したスマートトレーラーハウスは、室内仕様を変更することで、建設現場だけでなく、停電や災害が発生した時に、電源確保に課題がある地域での店舗、休憩所、トイレなどに利用することも可能です。将来的には災害時の医療施設や、過疎地域での役所の出張所として活用することも期待できます。今後は実証実験を通じで得た知見を、日常時だけでなく非常時にも活用を広げ、万一の場合であっても、場所を問わず、誰もが安心して暮らせる社会の実現に貢献します。また蓄電池にEVのリユースバッテリーを活用するなど、事業を通じた循環型社会への貢献もめざしています。
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