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高効率な半導体生産を実現するデータ統合プラットフォーム

半導体製造の課題にシームレスに対応

スマホやパソコン、家電や自動車、交通や通信などの社会インフラなど、半導体は私たちの暮らしに欠かせない存在です。持続可能な未来のために、デジタル技術を活用しビジネスを変革するDX(デジタル・トランスフォーメーション)や、地球規模の気候変動を食い止めるためのGX(グリーン・トランスフォーメーション)においても半導体は社会のデジタル化を支える必要不可欠な存在であり、日本を含め、多くの国や地域が重要戦略に位置付けています。近年、製造分野での人手不足が加速する一方、より大量かつ高速な情報処理が可能な半導体の製造と開発スピードアップ、コストダウンの要求が高まっており、製造現場が抱えるさまざまな課題への対応力が求められています。
当社は電子線技術を用いた測長SEMや光学技術を用いたウェーハ検査装置などの製品を通して得られた「見る・測る・分析する」データを用いて、顧客の生産性向上のためのデジタルソリューションを開発・提供しています。顧客の半導体製造プロセスにおける課題を解決し、新しい価値の創造を支援しています。

顧客の近くで、ともに生産性向上に取り組むパートナーへ

米国に続き、2023年に、台湾、韓国にも顧客との協創拠点を新設・稼働しました。
顧客の近傍に協創拠点を設立したことで、スピード感のある課題解決と価値提供が可能になるだけでなく、開発や評価のための輸送・移動を削減することでエネルギー消費量やCO₂排出量の削減も実現しました。
半導体製造における、製造フローの複雑化、温室効果ガス排出抑制および省資源化等の課題に対して、当社の「見る・測る・分析する」技術へのニーズが拡大しています。そのニーズに対応するため、2023年は、当社のプロダクト群である、エッチング装置、測長SEM*1、光学検査装置、解析装置のデータをシームレスに統合・紐付けし、データ統合プラットフォームで一元管理・活用を可能にするデジタル基盤「データ統合プラットフォーム」の運用を開始しました。現在「データ統合プラットフォーム」は米国、台湾、韓国の協創センターで稼働しており、各種装置データをデータ統合プラットフォームに統合・紐付・可視化~分析ソリューションを実装・活用することで、開発から量産までシームレスな生産性向上ソリューションの創成・開発に取り組んでいます。

*1 測長SEM(CD-SEM:Critical Dimension-Scanning Electron Microscope)は、走査型電子顕微鏡(SEM)の応用装置です。特に半導体等のウェーハ上に形成された微細パターンの寸法計測用に特化した装置で、主に半導体等の電子デバイスの製造ラインで使用されます

データ統合プラットフォームのイメージ

データ統合プラットフォームのイメージ

開発期間の約50%、試作・量産期間の約80%短縮をめざす

データ統合プラットフォームの活用により、2024年度は、開発期間を従来比で約50%、試作・量産期間を約80%短縮することを目標に、年々増加するデータ量に対応するための生成AIの活用、プラットフォーム構造の最適化、ワークフロー自動化のためのソリューション開発に着手しています。今後、協創センターでの検証結果・改善を進め、顧客の開発・量産ラインでの導入を推進します。
将来的には、顧客が所有する各種製造・計測・検査装置ともコラボレーションを行い、加工・検査・計測・解析など半導体製造ワークフロー全体でのデジタルサービスエコシステムの構築をめざします。これらの取り組みによって、顧客の潜在的な課題を抽出し、持続可能な半導体生産、環境負荷低減、セキュアなネットワークの構築も推進します。

ナノテクノロジーイノベーションセンター(協創拠点)

ナノテクノロジーイノベーションセンター
(協創拠点)

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