サプライチェーンマネジメントにおけるSXに向けた取り組み
調達パートナーとのデジタル共通基盤構築による、SXへの取り組み
パンデミックや地政学的要因等によるサプライチェーン寸断リスクや、人権、環境といった社会課題に柔軟に対応するために、企業にはサプライチェーンレジリエンスの強化やサステナブル経営が求められています。当社は、調達パートナーとデジタル共通基盤の構築を進めています。様々なデータを可視化し、情報をタイムリーに共有することで、問題箇所の特定や事前予測、CO₂排出量の把握が可能となります。具体的には、多種多様な部品の支給予定日を可視化することで、調達パートナーは作業の平準化や正確な生産計画が可能となります。また、品質データ可視化をめざし調達パートナーに対して、品質審査や受入審査を実施しています。さらに、調達パートナーのCO₂排出量を取得することで、当社のバリューチェーンにおけるCO₂排出量の把握と、顧客に対しては、社会要請に対応した、より正確なCO₂排出量データの提供が可能となります。
デジタル共通基盤の構築
調達パートナーの品質管理向上とCO₂排出量削減に向けて
当社は、世界有数の先進的品質プロバイダー・TRIGO社と連携する事で、調達パートナーの現場確認や品質審査、受入検査の効率化を順次進めています。2023年度は、連携を深化させ、一部の調達パートナーにおいて、従来の品質管理審査だけでなく、含有化学物質管理審査も実施しました。また、作業手順書や製造工程の確認により改善を支援することで、調達パートナーの製造工程の歩留まり向上に貢献しました。
当社グループは、2050年度までにバリューチェーンを通じて、カーボンニュートラルを達成、2030年度までに50%削減することを目標に掲げています。目標達成のためには、調達パートナーと協力してCO₂排出量削減に取り組んでいく必要があります。2023年度は、自社製品の調達パートナーにおける、企業単位CO₂排出量の収集・集計を可能にする、GHG算定ツールの運用を開始しました。CO₂排出量収集を効率化することで、調達パートナー、当社の集計に関わる負担を減らします。また、調達パートナーから選定された環境先進パートナーの、CO₂排出量削減計画や施策の分析を実施しました。今後は分析結果を元に、更なるCO₂排出量削減の取り組みができるように協働していきます。
調達パートナーの現場確認イメージ
サステナブルサプライチェーンの構築をめざして
顧客への、代行審査・検査サービスの提供をめざし、まず当社内で、当社の購入品品質の向上と、調達パートナーの審査・検査業務の質向上を実現するため、当社のサプライチェーンにおいて品質データの利活用を進めています。調達パートナーからの不具合レポート、社内受入不良・工程内不良の累積データや、TRIGO社の審査結果、コンサルテーションや検査のデータを当社で可視化。オンタイムで可視化・分析できるツールを開発し、迅速な課題解決と管理工数削減をめざします。
また、欧州では、リスクマネジメントの一環として、サプライヤーの拠点で実施するオンサイトESGアセスメントの必要性が、自動車メーカーを中心に高まっています。当社は、品質審査に併せてESGアセスメントを実施することも視野に入れています。品質審査と同時に実施することで、調達パートナーの負担軽減にも貢献します。
調達パートナーのCO₂排出量については、排出量を収集・集計するGHG算出ツールの更なる適用を進め、事業化し顧客への提供をめざします。2023年度は企業単位のツール開発が完了しました。2024年度は、部品単位のGHG算出ツールの開発完了をめざします。今後も当社は、Scope3の、カテゴリー1を含むバリューチェーンでのカーボンニュートラル達成に取り組んでいきます。
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