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日立ハイテクネクサス、再生フロン提供による
循環型社会の形成に向けた取り組みを開始

-使用済みフロンの回収から再生・販売までを行う一貫体制を実現-

2020年9月16日

株式会社日立ハイテク

 株式会社日立ハイテクネクサス(取締役社長:小熊 肇、以下、日立ハイテクネクサス)は、全国の家電リサイクルプラントから家庭用エアコンで使用されたフロンを回収し、専用装置を使用してフロン再生処理を行い、物流・小売業者をはじめとしたお客様に再生フロンを提供する循環型社会の形成をめざした新たなリサイクル事業を開始します。

画像:R22 再生フロン
【R22 再生フロン】

  これまで人々の生活を豊かにしてきた大量生産・大量消費型の経済は、多くの廃棄物を生み出し、近年では気候変動や海洋プラスチック汚染、熱帯雨林や生物多様性の破壊など、地球環境への影響が大きな問題となっております。その中で、従来は廃棄していた製品・原材料を「資源」と捉え、廃棄物を生み出すことなく回収した資源を再利用することで資源を循環させる、いわゆる循環型社会への関心が高まっています。各企業においても、省資源、廃棄物削減による資源の有効活用への取り組みがますます求められております。特に、フロンを取り巻く環境は国際的なルールにより規制が厳しくなっており、R22*1フロンは1989年発効のモントリオール議定書*2により、2019年12月末をもって新規製造および輸入が禁止となりました。しかしながら、国内ではR22フロンを必要とする冷凍冷蔵機器が現在も広く利用されているため、利用者にとってR22フロンの代わりとなる冷媒を使用する機器へすぐに切り替えることは難しく、費用面や事業活動継続の面からも大きな負担となることが課題となっています。

  1999年から施行された家電リサイクル法に基づき、日立ハイテクネクサスは各家庭のエアコンや冷蔵庫から回収される各種フロンを全国の家電リサイクルプラントから引き取り、資源化処理や破壊処理を行ってまいりました。このたび、日立ハイテクネクサスが提供する再生フロン事業は、これまで取引関係を構築してきた全国の家電リサイクルプラントから良質なフロンを安定的に回収できる調達ネットワークを強みとし、フロンの回収から再生、販売までを一貫して行うことで、再生フロンを必要とするお客様へ長期にわたる安定供給を実現し、お客様の費用面での負担軽減、事業活動継続の支援をしてまいります。再生処理を行うフロンの種類は、R22から開始し、キガリ改正*3によって順次切り替えが必要となるR410A*4などへラインアップを増やしていくことで、お客様へのより長期的な安定供給をめざしてまいります。

 今後も、日立ハイテネクサスは、現場で培ってきた営業活動を通して、お客様の産業分野における課題を解決し、資源の有効活用、環境負荷低減につながる持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

*1
R22:ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)冷媒の一種。R-22は常温で極めて安定性の良い冷媒であり、沸点が低く、冷凍能力の割に冷媒の容積を少なくできることから、ルームエアコンから大型冷凍冷蔵倉庫まで幅広い分野の機器に使用されている。
*2
モントリオール議定書:正式名称を「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」といい、ウィーン条約(1985年)に基づきオゾン層保護のために1987年に採択、1989年に発効された。日本においても、同議定書を受けて「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律」(1988年)に基づきオゾン層破壊物質の生産等の規制を行っている。
*3
キガリ改正:代替フロンであるHFC(ハイドロフルオロカーボン)はオゾン層破壊物質ではないとはいえ、温室効果が二酸化炭素の100倍から10,000倍以上になるため、段階的な削減目標として、2016年10月、ルワンダのキガリにおいてモントリオール議定書の改正が行われた。
*4
R410A:ハイドロフルオロカーボン(HFC)冷媒の一種。R-22の代替冷媒(R22に比べオゾン層破壊係数が低い)として開発された擬似共沸混合冷媒。主に空調分野(ルームエアコン、パッケージエアコン)に使用されるが、冷凍冷蔵分野の冷媒としても一部使用されている。

【再生フロン事業の主な特長】

  1. 良質な再生フロンを提供(純度:99.5%以上)
  2. 一貫体制による長期安定供給の実現(フロンの回収・再生・販売)

画像:フロンの回収・再生・販売までの流れ
【フロンの回収・再生・販売までの流れ】

再生フロン事業に関するウェブサイト

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担当:石田、石井 TEL:080-2182-3340 (直通)
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