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  3. 直径100マイクロメートル以下の微小部測定に対応した蛍光X線膜厚計 FT160シリーズを発売 :日立ハイテクサイエンス

2020年1月15日

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 株式会社日立ハイテクサイエンスは、小型化・微細化が進む電子部品などに対応し、直径100マイクロメートル以下の微小部に施されためっき膜厚や組成の検査を、安全性に配慮し迅速かつ容易に行える蛍光X線膜厚計「FT160シリーズ」を開発し、日本国内・海外向けに発売します。

 スマートフォンやタブレット端末などのモバイル電子機器の高機能化や、自動車の電子制御の高度化などに伴い、搭載される半導体や受動部品、コネクタなどの電子部品は小型化・微細化が一段と進んでいます。これら小型電子部品の性能や品質の確保、コスト削減を実現するためには、直径100マイクロメートル以下のごく狭い領域のめっき膜厚や組成の検査を、高精度かつ効率的に行うことが求められています。

 このたび発売する蛍光X線膜厚計「FT160シリーズ」はFT150シリーズの後継機種として、X線を集光するポリキャピラリ*と高計数率半導体検出器を採用した、微小部のめっき膜厚測定を高速で行うことができる高性能蛍光X線膜厚計の最新モデルです。以前の高輝度X線ビームを搭載したFT9500Xシリーズに対し、X線ビームや検出器の改良により従来比2倍のスループットを実現しました。加えて、「FT160シリーズ」は、作業者の使いやすさと安全・安心への配慮がなされた装置です。従来機同様、筐体の構造はX線が漏えいするリスクが非常に少ない密閉型とし、作業者はより安全・安心に配慮された環境での作業が可能です。試料室扉は大開口にもかかわらず開け閉めが軽快であることに加え、大型観察窓によりサンプルの出し入れや位置決めが容易にできます。さらに操作ソフトはアイコンやナビ画面で操作性を高めるとともに、自動データ記録などにより作業者の負荷を軽減します。

 「FT160シリーズ」は、測定試料や設置環境のニーズに合わせた全6ラインアップからお選びいただけます。X線発生源は、FT150と同様に主に測定する元素の種類に応じて、標準タイプと高エネルギータイプを用意しました。また、筐体は、二種類あったFT150の筐体に対し、より小型化したSタイプを追加した、Sタイプ、標準タイプ、Lタイプの三種類を取り揃えています。

 日立ハイテクサイエンスは1971年に国内で初めて非破壊、非接触、短時間で計測できる蛍光X線を用いた膜厚測定装置を開発して以来、国内外で高い評価を得ています。今後「FT160シリーズ」をICパッケージ部品、小型チップ部品、微小コネクタ、プリント基板などのメッキ膜厚や組成検査の需要に向けて国内外で販売を進めてまいります。

 なお、2020年1月15日(水)から17日(金)まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「第34回 ネプコン ジャパン」にて「FT160シリーズ」を出展します。

*
ポリキャピラリ:X線を微小部分に集光するための光学素子で、光に対する凸レンズのような働きをする。一般的にガラス製の毛細管を数千本束にした構造をしている。

主な特長

  • X線光学系にポリキャピラリを採用
  • 検出器系に高性能半導体検出器(SDD)を採用
  • 画像処理ソフトによる自動測定アシスト機能
  • シンプルなソフトデザインとヘルプ機能で簡便操作
  • 作業者の安全・安心に配慮した装置デザイン

主な仕様

型式 FT160S FT160Sh FT160 FT160h FT160L FT160Lh
X線発生源 標準 高エネルギー 標準 高エネルギー 標準 高エネルギー
Mo W Mo W Mo W
測定対象元素 13Al から92U
試料台(mm) 300(W) × 245(D) 420(W) × 320(D) 620(W) × 620(D)
測定可能試料サイズ(mm) 300(X) × 245(Y) × 80(Z) 400(X) × 300(Y) × 100(Z) 600(X) × 600(Y) × 20(Z)

価格

FT160S/160Sh:\17,500,000~
FT160/160h:\17,900,000~
FT160L/160Lh:\20,000,000~

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中部支店 望月 TEL: 050-3131-6974
マーケティング部 篠原 TEL: 03-3504-3966
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