高速液体クロマトグラフChromaster® 5610質量検出器
ESIイオン源、四重極型を採用した、HPLC用のコンパクトな質量検出器です。
100 V電源、省スペース設計で設置場所の自由度を向上しました。
操作性に優れたソフトにより容易な操作性を実現するとともに良好なメンテナンス性も加わって、
従来のHPLC用検出器と同等の操作性で気軽に利用いただけます。
* Chromasterは、株式会社日立ハイテクの日本およびその他の国における登録商標です。
価格:お問い合わせください
取扱会社:株式会社 日立ハイテクサイエンス
特長
卓上サイズでコンパクト設計
省スペース、コンパクト設計により、従来のHPLCと同等の設置面積を実現しています。AC100 Vで使用可能なため、HPLCと同等の設置環境でご使用いただけます。
また、N2ガスの使用量は、最大3.4 L/minのため、N2ガスボンベでも対応可能です。
設置条件
* 詳細な設置条件は別途お問い合わせください。
操作性を重視し、質量分析測定をサポート
質量分析計が初めての方でも抵抗なくご使用いただけるよう、3ステップで分析の基本条件を設定できる、“かんたんメソッド作成”機能を搭載しました。
また、スキャンモード測定の結果は、等高線表示により全体の溶出パターンを確認することができます。
操作画面はダイオードアレイ検出器(DAD)の解析画面とほぼ同様とし、定性分析をサポートします。
日常のメンテナンスもより手軽に
感度の低下や汚れが疑われる際には、搭載している大気圧イオンフィルタを取り外して超音波洗浄することができます。
大気圧イオンフィルタ着脱の際は、真空ポンプを停止する必要がないため、メンテナンス後の測定開始もスムーズに行えます。
大気圧イオンフィルタの取り外し手順
大気圧イオンフィルタは、3ステップで取り外すことができます。また、超音波洗浄して再使用が可能です。
仕様
項目 | 仕様 |
---|---|
測定質量範囲(m/z) | 20~1,000 |
イオン源 | エレクトロスプレーイオン化(ESI) |
外形寸法 | 440(W)×610(D)×430(H)mm |
N2ガス使用量 | 最大流量3.4 L/min 圧力 300±20 kPa |
付属品
- ロータリーポンプ( 530(W)×170(D)×310(H)mm/約28 kg)
- シリンジポンプ
オプション
- アナログ入力用インターフェース
- 5610用接続ケーブル
- システム配管キット(接続ケーブル含む)
関連データ
FIA*¹測定(オートサンプラ、ポンプ使用)
ポンプで移動相を送液しながらサンプルを注入する「フローインジェクション分析法」により測定します。オートサンプラと接続することで、自動化測定ができ、サンプルの質量情報の確認に応用可能です。
*1 フローインジェクション分析
化合物の質量情報のモニタリング
化合物の質量情報の確認が、より簡単に行えます。対象となるサンプルをオートサンプラにセットして測定するだけで、質量情報が得られます。連続測定によるモニタリングにも応用可能です。
* 本サンプルは、明治薬科大学薬学部医薬分子設計学研究室よりご提供いただきました。
* 本モニタリングのようなFIA連続測定では、HPLCモジュール制御のために、UIパッドもしくはGUIコントローラが必要になります。
LC-MS測定
HPLCのUV検出器などによる測定データに、質量検出器のスキャン測定による質量情報(マススペクトル情報)を付加することで、同定結果の信頼性が向上します。また、SIM測定(選択的イオンモニタリング)では、目的成分測定の際に選択性が向上します。UV吸収のないサンプルの測定にも応用可能です。
微生物培養液の測定
ダイオードアレイ検出器と質量検出器を直列に接続することで、UVスペクトルとマススペクトルを同時に取得することができます。
本システム構成により、サンプルに対する情報量が多く得られます。また、質量検出器でのスキャンモード測定結果は、ダイオードアレイ検出器でなじみのある等高線表示のため、検出されたイオン全体のイメージ確認が可能です。
ダイオードアレイ検出器測定結果
5610質量検出器測定結果
* 本データは、北里大学薬学部微生物薬品製造学教室よりご提供いただきました。
* これらの構成例は、分析のためのシステム提案例であり、性能を保証するものではありません。
動画
Chromaster5610質量検出器のご紹介
Chromaster 5610質量検出器を動画でご紹介します(2分32秒)。
S.I.naviにログインいただくと、こちらの動画をフルバージョンでご覧いただけます。
導入事例
5610質量検出器を実際に導入いただいたお客様の声を紹介しています。
岐阜薬科大学 創薬科学大講座 薬化学研究室
教授 博士(薬学) 永澤 秀子 様
「研究室の中で今いちばん稼動している装置です」
東北医科薬科大学 天然物化学研究室
教授 博士(薬学) 内田 龍児 様
「分離前の培養液のまま気軽に分析できることが最大のメリットです」
東邦大学 理学部 生物分子科学科
教授 博士(理学) 古田 寿昭 様
「完璧に精製したものでなくともインフュージョン測定をどんどんでき、目的の化合物ができているかがすぐに確認できます」
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