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新型 微生物迅速検査装置「Lumione BL3000」を販売開始

ー 微生物検査を最短1時間*1まで迅速化し、生産性向上と安全安心なモノづくりへ貢献 ー

2022年7月7日

株式会社日立ハイテク

【微生物迅速検査装置「Lumione BL3000」】
【微生物迅速検査装置「Lumione BL3000」】

 株式会社日立ハイテクサイエンス(以下、日立ハイテクサイエンス)は、このたび、微生物迅速検査装置Lumione BL-2000の後継機として、操作性を向上し、検査時間を大幅に短縮したことでコストパフォーマンスを高めた微生物迅速検査装置「Lumione BL3000」(ルミオンBL3000 / 以下、本装置)を日本国内向けに販売開始いたします。
 本装置の提供を通して、日立ハイテクサイエンスは医薬品、食品、飲料業界などの製造業における品質管理をはじめ、化粧品や衛生材の研究開発工程での保存効力試験や消毒/抗菌効果試験を迅速化することで、微生物検査における製造・開発現場の課題解決に貢献していきます。

本装置開発の背景

 医薬品、食品、飲料製造における微生物検査としては培養法*2が広く用いられておりますが、検査結果が得られるまでには数日から十数日を要しています。これにより、多くの製造業では検査結果が確定するまでに1~2週間、製品を保管しており、製品保管に要する在庫管理などの費用が経営課題となっています。また、微生物汚染などの異常が発生した場合は、すでに製造設備などの洗浄が終わっているために微生物の混入ルート確定が困難になるなど、品質管理の観点からも大きな課題となっています。この課題を解決する手段として、日立ハイテクサイエンスでは微生物迅速検査装置Lumione BL-2000を開発し、培養不要の検査手法を用いることで検査時間を大幅に短縮し、製造・開発現場の生産性向上に貢献してきました。今回、販売を開始する本装置では、測定時間の短縮に加えて、ダイナミックレンジ(測定濃度範囲)の拡大などを求めるお客さまからの各種改善・改良要望を取り入れ、操作性の向上・小型化・低価格化を実現したことで、幅広いお客さまにご利用いただける製品に進化しました。

本装置について

 日立ハイテクサイエンスは、本装置の提供を通して製造現場から品質管理までの幅広い工程における製造リードタイムの短縮、製造工程内の在庫削減のほか、微生物汚染発生時の汚染源特定、対策期間の短縮、および研究開発工程の効率化に貢献していきます。また、本製品は年間で50台の販売を見込んでいます。
「Lumione BL3000」の主な特長は、以下のとおりです。

1.培養不要な検出方法で検査の短時間化(最短1時間*1)を実現

 本装置では、微生物の検出方法に微生物迅速検査法の一つであるアデノシン三リン酸*3 (以下、ATP)の生物発光*4(以下、ATP法)を採用しています。微生物に含まれる極微量のATPを検出することで、微生物の有無を確認するための微生物培養が不要となり、最短1時間の検査時間となるなど、大幅な検査時間短縮を実現します。また、培養法と同等の精度(1 CFU*5レベル)で微生物を検出するために、本装置では1 CFUレベルで微生物を管理するために必要なATP量1 amol*6未満の検出感度を有しています。

2.細菌、カビ、酵母など、さまざまな微生物の検出が可能

 本装置はあらゆる生物がもつATPを測定するため、菌に合わせて培地を選択する必要がなくなり、菌種などに関わらず測定し、厳しい環境に耐えることができる芽胞形成菌*7も検出が可能です。

3.保存効力試験*8や消毒/抗菌効果試験*9へも適用可能

 多くの試料測定が必要で、試験に時間を要する保存効力試験や消毒/抗菌効果試験への適用も可能です。本装置では、ダイナミックレンジ(測定濃度範囲)の拡大によって、より幅広い試験の実施が可能となり、製品開発の効率向上に貢献します。また、ソフトウェアは医薬品製造・品質管理に必要な21 CFR Part 11*10支援機能を有しています。

 なお、日立ハイテクサイエンスは2022年7月13日(水)から7月15日(金)まで、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「第24回 インターフェックス ジャパン」において本装置の展示を行う予定です。

 日立ハイテクサイエンスは、幅広い分野における研究・開発、品質管理業務を支え、人々のQoL向上に貢献していきます。今後も、日立ハイテクグループは、「解析・分析」のコア技術を磨きあげ、注力市場における専用計測・検査ソリューションの創出をめざし、「環境・レジリエンス・安全安心」の分野における社会課題解決に貢献していきます。

*1
注射用水1サンプル(100ml)について、前処理から測定結果表示までに要する日立ハイテクサイエンス内での測定結果
*2
培養法:水などのサンプルを長時間培養することで、微生物を目視確認し、微生物の有無・数を検出する方法
*3
アデノシン三リン酸(adenosine triphosphate):植物、動物および微生物の細胞内に存在するエネルギー分子
*4
ATP生物発光法:生物に含まれるATPを抽出し、酵素などを含む専用試薬で発光させて、その発光量からATP量を測定する方法(ATP量から生物の存在を判定する)
*5
CFU(Colony Forming Unit):菌を培地で培養した場合にできたコロニー(集団)数の単位、一般的に1 CFUは生菌1個に相当する
*6
amol:10-18 mol
*7
芽胞形成菌:加熱、乾燥、紫外線、化学薬品などに強い耐性を示す芽胞を菌体内に形成することで、厳しい環境に耐えることができる菌
*8
保存効力試験:化粧品、医薬品などの防腐効果を確認する試験
*9
抗菌効果試験:製品表面における微生物増殖の抑制効果を確認する試験
*10
21 CFR Part 11:FDAが規制する製薬業界のコンピュータ化されたシステムにおいて、信頼性の高い電子記録や電子署名を保証する基準を定義する規制

※「Lumione」は株式会社日立ハイテクの日本国内における登録商標です。(商標登録第5836191号)

販売価格

698万円~(本体・税別)

お問い合わせ先

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株式会社日立ハイテクサイエンス 営業本部 [担当:足立]
〒105-6411 東京都港区虎ノ門一丁目17番1号 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー
電話:080-2732-9650

以上

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