ー 微生物検査を最短1時間*1まで迅速化し、生産性向上と安全安心なモノづくりへ貢献 ー
【微生物迅速検査装置「Lumione BL3000」】
株式会社日立ハイテクサイエンス(以下、日立ハイテクサイエンス)は、このたび、微生物迅速検査装置Lumione BL-2000の後継機として、操作性を向上し、検査時間を大幅に短縮したことでコストパフォーマンスを高めた微生物迅速検査装置「Lumione BL3000」(ルミオンBL3000 / 以下、本装置)を日本国内向けに販売開始いたします。
本装置の提供を通して、日立ハイテクサイエンスは医薬品、食品、飲料業界などの製造業における品質管理をはじめ、化粧品や衛生材の研究開発工程での保存効力試験や消毒/抗菌効果試験を迅速化することで、微生物検査における製造・開発現場の課題解決に貢献していきます。
医薬品、食品、飲料製造における微生物検査としては培養法*2が広く用いられておりますが、検査結果が得られるまでには数日から十数日を要しています。これにより、多くの製造業では検査結果が確定するまでに1~2週間、製品を保管しており、製品保管に要する在庫管理などの費用が経営課題となっています。また、微生物汚染などの異常が発生した場合は、すでに製造設備などの洗浄が終わっているために微生物の混入ルート確定が困難になるなど、品質管理の観点からも大きな課題となっています。この課題を解決する手段として、日立ハイテクサイエンスでは微生物迅速検査装置Lumione BL-2000を開発し、培養不要の検査手法を用いることで検査時間を大幅に短縮し、製造・開発現場の生産性向上に貢献してきました。今回、販売を開始する本装置では、測定時間の短縮に加えて、ダイナミックレンジ(測定濃度範囲)の拡大などを求めるお客さまからの各種改善・改良要望を取り入れ、操作性の向上・小型化・低価格化を実現したことで、幅広いお客さまにご利用いただける製品に進化しました。
日立ハイテクサイエンスは、本装置の提供を通して製造現場から品質管理までの幅広い工程における製造リードタイムの短縮、製造工程内の在庫削減のほか、微生物汚染発生時の汚染源特定、対策期間の短縮、および研究開発工程の効率化に貢献していきます。また、本製品は年間で50台の販売を見込んでいます。
「Lumione BL3000」の主な特長は、以下のとおりです。
本装置では、微生物の検出方法に微生物迅速検査法の一つであるアデノシン三リン酸*3 (以下、ATP)の生物発光*4(以下、ATP法)を採用しています。微生物に含まれる極微量のATPを検出することで、微生物の有無を確認するための微生物培養が不要となり、最短1時間の検査時間となるなど、大幅な検査時間短縮を実現します。また、培養法と同等の精度(1 CFU*5レベル)で微生物を検出するために、本装置では1 CFUレベルで微生物を管理するために必要なATP量1 amol*6未満の検出感度を有しています。
本装置はあらゆる生物がもつATPを測定するため、菌に合わせて培地を選択する必要がなくなり、菌種などに関わらず測定し、厳しい環境に耐えることができる芽胞形成菌*7も検出が可能です。
多くの試料測定が必要で、試験に時間を要する保存効力試験や消毒/抗菌効果試験への適用も可能です。本装置では、ダイナミックレンジ(測定濃度範囲)の拡大によって、より幅広い試験の実施が可能となり、製品開発の効率向上に貢献します。また、ソフトウェアは医薬品製造・品質管理に必要な21 CFR Part 11*10支援機能を有しています。
なお、日立ハイテクサイエンスは2022年7月13日(水)から7月15日(金)まで、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「第24回 インターフェックス ジャパン」において本装置の展示を行う予定です。
日立ハイテクサイエンスは、幅広い分野における研究・開発、品質管理業務を支え、人々のQoL向上に貢献していきます。今後も、日立ハイテクグループは、「解析・分析」のコア技術を磨きあげ、注力市場における専用計測・検査ソリューションの創出をめざし、「環境・レジリエンス・安全安心」の分野における社会課題解決に貢献していきます。
※「Lumione」は株式会社日立ハイテクの日本国内における登録商標です。(商標登録第5836191号)
698万円~(本体・税別)
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