X線異物解析装置 EA8000A
リチウムイオン二次電池や燃料電池で問題となる可能性のある20 µm級の微小な金属異物を高速検出、元素同定する検査装置です。 検査条件の選択後、測定を開始するだけで、X線透過像の撮像から、金属異物の検出、その元素同定までを自動で実行でき、製造現場での故障解析・検査として活用されています。
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取扱会社:株式会社 日立ハイテクサイエンス
特長
X線異物解析装置製品紹介動画
X線異物解析装置の特長を動画でご紹介しています。ご覧いただくには、右の画像をクリックしてください。
1. 250×200 mmサイズの試料から20 µm級の金属異物を数分で検出
たとえば、250×200 mm(ほぼB5サイズ)の電池電極板中から20 µm程度の微小金属異物を検出するためには、従来のX線透過検査装置では十時間程度の撮像時間を要しました。 日立ハイテクサイエンスでは新たなX線透過法の開発により、撮像時間を大きく短縮する事に成功。検出スピードを従来よりも100倍以上早い3~10分に短縮しました。
2. 画像処理による自動異物検出
高速に撮像した250×200 mmのX線透過像の全面に対して高速に画像処理を行い、異物ポイントを自動検出します。
3. 検出された異物ポイントを自動で元素同定
自動検出された異物ポイントのみを蛍光X線マッピングし元素を自動で同定します。
4. 電極板内の微小金属異物も元素同定可能
試料中から検出した金属異物に対して、自動で蛍光X線法による元素同定を行います。 例えば電極板に存在する可能性のある20 µm程度の微小金属異物の検査では、従来は、サンプル表面に存在するもののみ同定が可能でした。 これは、内部に存在する場合、異物から発生した蛍光X線が素材自体により吸収され、信号強度が微弱になるためです。 本装置では独自の高輝度X線光学系の搭載により、電極板・有機フィルム内部に含まれる20 µm程度の微小金属異物についても元素同定できます。
5. オールインワンで作業効率をアップ
金属異物の検出スピード、元素同定スピードが従来の技術に対して桁違いに早く、かつ、顕微鏡も含めそれらが一つの装置内に組み込まれており、 個々のユニットが連携し全自動で結果が出力されます。これらによりオペレーターは試料のセットだけで測定結果を得ることができ、作業効率が大幅に向上しました。
仕様
測定元素 | 原子番号Al(13)~U(92) |
---|---|
試料形状 | 粉体・固体 |
線源 | 水冷式X線管球(透過X線) 小型冷却式X線管球(蛍光X線) |
管電圧: 15、17.5、20kV(透過X線)、45kV(蛍光X線) | |
管電流:1~35mA(透過X線)、900µA(蛍光X線) | |
X線照射向き | 下面照射型(透過X線) 上面照射型(蛍光X線) |
検出器 | エリアイメージセンサー(透過X線) Vortex SDD検出器(蛍光X線) |
フィルタ | 4モード自動切り替え(蛍光X線) |
最大試料サイズ | 250(W)×200(D)×0~45(H) mm |
装置寸法 | 1380(W)×1042(D)×1793(H) mm |
重量 | 約630 kg |
電源 | AC200~240V(50/60Hz)/20A |
オプション
- シグナルタワー
- 追加モニター
- 冷却水循環装置
リチウムイオン二次電池・燃料電池の品質管理にはEA8000A 「透過」「蛍光」2つのX線を駆使してΦ20 μm級の金属異物を高速検出します
リチウムイオン二次電池(LIB)は、パソコンや携帯電話など民生機器に広く使用されていますが、過去に発熱・発火事故などが報告されています。リチウムイオン二次電池は民生機器から車載用への採用が進み、従来以上に安全性が求められています。
リチウムイオン二次電池の異常発熱や発火の主な原因の1つに内部短絡があり、金属異物の混入は内部短絡に繋がる可能性があるため、リチウムイオン二次電池の安全性や性能確保を目的とした金属異物管理が求められています。
弊社ではお客様からの声を実現するべく、従来より販売実績のある蛍光X線分析装置では困難であった、B5サイズ程度の範囲から、20 µm級の金属異物を『より的確に』 『より速く』見つけ出す専用装置がEA8000Aです。
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