環境会計

日立ハイテクグループでは、環境保全コストと経済効果および物量効果を管理集計し、効率的な環境負荷低減に取り組んでいます。

環境会計

当社グループでは、環境保全活動の管理ツールとして、2001年度から環境会計を導入し、環境保全コストに対する環境保全効果の有効性を確認し、当社グループの環境活動への取り組みの評価を実施しています。
また、日立グループ共通の環境長期目標「日立環境イノベーション2050」の目標（1.脱炭素社会の実現 2.高度循環社会の実現 3.自然共生社会の実現）を実現するために、環境委員会および傘下の部会や会議を通じて施策や目標管理を行っており、それらの施策の実行や目標値設定により環境保全費用の把握および環境保全効果の向上に努めています。
2023年度の当社の業績は、過去最高益となった2022年度の業績と比較すると減収減益で、半導体市況悪化による顧客投資延伸等の影響を受けた厳しい1年でした。
このような環境下で、環境保全コストの中の事業活動により事業エリア内で生じる環境負荷を抑制するためのコストである事業所エリア内コストは、57百万円の減額となりました。環境配慮型製品の設計などに取り組むR&D及び設計コスト（研究開発活動におけるコスト）も昨年度と比較し297百万円の減額となりました。
一方で、リモートによる環境教育やウエビナーの実施において、受講者の増加などにより管理活動コスト（環境保全のための管理活動におけるコスト）は、昨年度比56百万円増となりました。
環境投資コストの中で温暖化防止については、エアーコンプレッサ老朽化更新などにより380百万円となりました。昨年度と比較し環境投資全体では、103百万円の減額となりました。

* 下表は環境省「環境会計ガイドブックII」に準拠しまとめたもの。

* 集計の基準

集計範囲:
日立ハイテク（本社、国内支店、国内製造拠点）および国内製造グループ会社、販売系グループ会社本社、サービス系グループ会社本社(日立ハイテクフィールディング)
対象期間:
2023年4月1日～2024年3月31日
コスト:
人件費、研究開発費、減価償却費等含む
効果:
実収入効果　環境保全にかかわる業務で得た収入
経費削減効果　環境負荷低減施策にともなう経費削減額（みなし効果は含まず）

環境保全コスト

分類		2022年度	2023年度	増減	備考
1.事業所エリア内コスト事業活動により事業エリア内で生じる環境負荷を抑制するためのコスト		878	821	▲57	環境負荷･環境リスク低減につながるコスト
内訳	公害防止コスト大気汚染、水質汚濁、土壌汚染などの公害防止コスト	149	132	▲17
	地球環境保全コスト地球温暖化防止、省エネルギーなどに関するコスト	479	433	▲46
	資源循環コスト省資源、廃棄物削減・リサイクルなどに関するコスト	249	255	6
2.上・下流コスト事業活動に伴って上流又は下流で生じる環境負荷を抑制するためのコスト		60	356	296
3.管理活動コスト環境保全のための管理活動におけるコスト		817	873	56	環境活動の推進につながるコスト
4.R&D及び設計コスト研究開発活動におけるコスト		2,257	1960	▲297
5.社会的取り組み社会的活動におけるコスト		81	58	▲23
6.その他環境損傷に対応するコスト		1	1	0
環境保全費用合計(1～6)		4,093	4070	▲24
A＝環境保全全費用-環境保全効果（経済効果）		4,004	3999	▲4