コスト削減はできても、社内の運用者頼みでは負担・リスク増。
サーバーやソフトウェアなどをユーザーが共有して使うクラウドサービス。なかでも不特定多数のユーザーが利用するパブリッククラウドは、無料の利用枠を設けるなど、初期費用をかけずに始めやすいことで普及してきました。確かに物理的なスペース、ハードウェアなどを自社で保有するオンプレミスと比較すれば、コスト削減ができました。
ただ、一定規模以上のビジネスをおこなっていて、高い水準のシステムの稼働状態が必要な企業には慎重な選択をおすすめします。パブリッククラウドを使いこなすには、サービスを深く理解し、各サービスの有効性をジャッジして選定できるスキルのあるサーバー運用者が社内に必要です。また、運用フェーズにおいても、クラウド側の定期的なメンテナンスや大規模障害の情報は自分で収集し対応しなければなりませんし、ハードウェアの状態を直接確認することが難しいため、障害原因切り分けに時間を要することも想定されます。
コストを安く抑えられたと思っているうちに、突然のサーバー停止への復旧対応、稼働率やセキュリティへの心配などで、社内のサーバー運用者に負荷がかかっていることはないか。スキルの高い人材が退職した途端に脆弱になる場合や、経験の浅い人材による運用により、結局、時間やコストがかかっていないか。まずはそのような懸念をご確認いただきたいのです。
ダウンタイムは1カ月にどれくらい?
安心感につながる可用性をチェック。
クオリティ、コスト、社内の運用者への負担を総合的に考えたとき、私たちがおすすめするのは、「プライベートクラウド」という選択肢です。社内にハードウェアを所有せず、クラウド事業者からサービス提供を受ける点ではパブリッククラウドと同じですが、自社専用のクラウド領域を確保し、利用するものです。日立ハイテクが提供するプライベートクラウドサービス「ayamo」を例にご紹介します。
まず特筆すべきは可用性の高さです。「ayamo」の稼働率は99.999%(2019年1月~2021年3月実績)。これはダウンタイムが1カ月あたりわずか約25秒、1年間で約5分ということで、実際には数年間、ほぼ停止していません。基盤サーバーを全て冗長化する構成をとることで、1台のサーバーが壊れてもほかのサーバーから仮想サーバーが再起動。お客さまに使い続けていただくことができます。パブリッククラウドの突然のサーバー停止への不安から、サーバー運用者を解放できます。
ある企業では、デフォルトが99.95%で、オプションで99.99%に高めるやり方をとっています。そういった他社とは異なり、「ayamo」はクラウド基盤そのものを冗長化することにより、高い可用性がデフォルトとなっています。すでに20年以上にわたり、日立グループ内外の多くの企業が、基幹システムなど「止められないシステム」の運用基盤として「ayamo」を利用していることが、その信頼性を裏付けています。
確認しておきたいサイバー攻撃への対応力。
「ayamo」は独自の7段階セキュリティ。
また、近年、特に企業を悩ませているのがセキュリティ対策です。パブリッククラウドを利用されている場合も、運用者がさまざまなセキュリティ製品を使って対策をおこなう必要がありますが、どのような脅威に対し、どのようなセキュリティ製品を使用して、どこまで対策をとるべきか、適切なセキュリティ設計と運用をおこなえるセキュリティ技術者が社内にいない場合も多いのではないでしょうか。
それに対して「ayamo」では、セキュリティ技術者が設計した堅牢な独自の7段階セキュリティを備えており、システムの特性に合わせた活用方法を提案します。「1. IPS」「2. Firewall」「3. C&C通信制御」「4. サンドボックス」「5. WAF」「6. 仮想サーバーFirewall」「7. エンドポイント」という7段階で複数の製品を掛け合わせ、高セキュリティなクラウド環境を提供しています。
たとえば5番目のWAFはWebアプリケーションの脆弱性を突く攻撃への対策ですが、お客さま自身で導入するには運用面の負荷がとても大きいのが現実です。「ayamo」では、WAF導入時の設計のみならず、運用まで一括でお任せすることが可能です。7番目のエンドポイントセキュリティでは、未知、亜種のウィルスをも検知するAI型製品を採用。日々のシグネチャ更新の業務も不要で、安心を高め、負担を軽減します。
また、データセンターの場所が非公開のパブリッククラウドサービスに対して、「ayamo」は耐震・免震設備や電源設備、通信設備などが充実した東京都内のデータセンターにデータを保管し、データセンターでの監査対応も可能です。福岡県にもバックアップサイトを用意し、大切なデータを守ります。
手間、労力、心配からお客さまを解放。
構築は専門のSEチームが遂行。
スキルの高い人材を社内に持続的に確保できていれば問題はありません。しかし、人材の不足や流動、能力のばらつきは多くの企業で耳にします。サービス選定、サーバーの構築・管理・運用、トラブル発生時の対策まで、高いセキュリティ管理も求められる中で、社内で全ておこなおうとすることは、負担が大きくなっているのではないでしょうか。
「ayamo」は、日立ハイテクのSEがお客さま環境の現状分析やサービス選定から支援し、サーバー構築・監視をおこない、運用の代行もいたします。トラブルの発生時も専門のSEによる迅速なサポートがあり、パケット解析など、通信不良、サーバー応答遅延などに対する対策検討をご支援することも可能です。上場企業の全社システムクラウド化や、エンドユーザー向け大規模サービス基盤の運用保守など、ミッションクリティカルな案件を多くこなしてきた経験豊富なプロフェッショナルが伴走する安心を感じていただきたいのです。
総合的に考えれば高くはないコスト。
ビジネスを進める上での本当の安心を。
「ayamo」と同等の可用性、セキュリティを確保しようとしたとき、それでもパブリッククラウドが安くできるのかどうかを、ぜひご確認ください。また、サーバーやアプリケーションの運用をおこなうための社内人材の確保の必要や、社内人件費の存在にも目を向けてみてください。
構築から運用も任せられて、負担や心配から解放されることも含め、総合的に判断していただければ、プライベートクラウド「ayamo」のメリットをご理解いただけると思います。お気軽にお声がけいただき、持続する安心を一緒に構築していきましょう。