MI(マテリアルズ・インフォマティクス)を活用した成功事例
MI(マテリアルズ・インフォマティクス)は開発の効率化ができるだけでなく、新しい革新的な開発の一助を担っているため多くの注目を集めています。
実際に企業がどのような課題を感じていて、どのように解決し成果をあげたのかを、事例をもって紹介します。
目次
順解析・逆解析の事例
お客様のお悩み
通常、研究者の勘や過去の経験に頼った分析を行われていました。
しかし材料の選択・配合比率の組み合わせや、プロセス条件が膨大すぎて、簡単に予測できません。
開発者の勘や経験をもとにあてを付けて、何度も実験を繰り返した結果、開発期間が膨大になってしまうというお悩みを抱えていました。
「できれば開発スピードを上げたいし、実験回数の削減もしたい」とお考えでした。
MIでの解決方法
すでにある実験データを教師データとし、機械学習モデルを構築します。
このモデルを使って、順解析や逆解析を行えます。
順解析では複雑な配合から予測される物性値を求め、確度の低い実験は行わず、確からしい実験を行うことで、実験回数の削減ができました。
テーマやお客様の現状によっても異なりますが、実験回数を約4分の1にまで減らす効果があった事例もあります。
また逆解析を行い、求めたい物性値から原料の配合比率を割り出し、実験計画候補を作成することで、これまで予想しなかった未知の探索が可能になりました。
テキストマイニングの事例
お客様のお悩み
公知の特許や文献データを、実験データに追加したいとお考えのお客様がいました。
しかし、大量の特許や文献を全部確認するには、時間も人も必要でなかなか着手できないというお悩みをお持ちでした。
解決方法
特許や論文から抜き出したい情報を、テキストマイニングを使って抽出可能です。
少しの教師データをもとに、テキストマイニングの単語抽出モデルを作ります。
そのモデルを活用して大量の特許や論文から、データを抜き出し、実験データに追加できました。
画像解析の事例
お客様のお悩み
電子顕微鏡を確認し画像の良し悪しを判断するのは、限られた技術者だけなので、多くの画像を判定するのに莫大な時間がかかってしまうことに課題を感じていらっしゃいました。
解決方法
教師画像から特徴量を抽出し、画像判別の学習モデルを構築します。
このモデルを用いて、画像の自動判別が可能になったため、大量の電子顕微鏡の画像を素早く仕分けし、判断することが可能になりました。
日立ハイテクのMI
日立ハイテクでは、MIを使った開発の効率化を手助けするサービスを拡充しています。
分析支援と分析環境、どちらもご提供可能です。
そのほかMIに関する情報は下記をご参照ください。