紫外可視近赤外分光光度計 UH4150 AD+
日立大形分光光度計UH4150に新たなラインアップが加わりました。
近年、スマートフォンや自動運転技術など産業分野で用いられている近赤外領域の光学部材の評価に対し高感度かつ高ダイナミックレンジに対応した機器が誕生しました。
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取扱会社:株式会社 日立ハイテクサイエンス
特長
紫外可視域8Abs、近赤外域7Absの測光レンジに対応
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近赤外域
近赤外域で高感度なInGaAs検知器を搭載しました。直入射検知器ではアンプ一体型の検知器を搭載することにより低ノイズ化を実現し、近赤外領域の測光レンジ 7Absに対応しました。 -
紫外可視域
紫外可視域は従来機*1を踏襲し、測光レンジ8Absに対応しています。また従来機と比較して検知器切替波長付近の感度が高い光電子増倍管を使用しているため、従来機より試料の光学特性に合わせた検知器切替波長を柔軟に選択可能です。
紫外・可視・近赤外で幅広い測光レンジを確保したことで、自動運転などに応用されるセンシングデバイスLiDARの光学部材やスマートフォン向けカメラのIRカットフィルタ、顔認証フィルタなど、近年、産業応用される近赤外領域の評価に最適な一台となりました。
定評のあるUH4150の光学系(平行光束*2)を踏襲
固体試料の正反射を測定する場合、入射角が重要となります。集光光束の場合、レンズの焦点距離などによって、入射角は一様ではありません。これでは、誘電体多層膜や プリズムなどの光学薄膜設計をした際のシミュレーション値と、実際の測定値との 差異が生じる要因となりかねません。 平行光束の場合、入射角は試料に対して一様となり、精度の高い正反射測定が可能となります。その他、平行光束は、拡散性の評価(ヘーズ)、レンズの透過率測定にも有効です。
*1 UH4150AD
*2 標準積分球使用時
仕様
主な仕様
項目 | UH4150 AdvancedSpec+ |
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検出器 | 紫外・可視域:光電子増倍管、近赤外域:冷却形InGaAs |
測定可能波長範囲 | (直入射検知器付属装置) 185~1,800 nm (Φ60標準積分球付属装置) 240~1,800 nm 設定可能波長範囲 175~2,000 nm |
分光器 | グレーティング・グレーティング形ダブルモノクロメータ プリモノクロ:回折格子(2枚切り替え)使用のリトロー分光器 メインモノクロ:回折格子(回折格子2枚切り替え)使用のツェルニターナ形分光器 |
測光方式 | ダブルビーム直接比率測光方式(日立独自のディファレンシャル・フィードバック方式によりマイナス吸光度または100 %以上の透過率/反射率測定可能) 紫外・可視域:負電圧コントロール方式とスリット制御方式 近赤外域:スリット制御方式と固定スリット方式 |
測定モード | 吸光度(Abs)、透過率(%T)、反射率(%R)、光学濃度 (O.D.) 参照側エネルギー(E(R))/試料側エネルギー(E(S)) |
測光レンジ | (直入射検知器付属装置) 吸光度;紫外・可視域:-2~8 Abs、近赤外域:-2~7 Abs 透過率/反射率:0~999.99 (Φ60標準積分球検知器付属装置) 吸光度; 紫外・可視域:-2~6 Abs、近赤外域:-2~5 Abs 透過率/反射率:0~999.99 |
測光正確さ | ±0.002Abs(0≦A<0.5 Abs)、±0.004 Abs(0.5≦A≦1.0 Abs)、±0.3 %T NIST SRM 930に準じたフィルタにて検定 |
使用温度 | 15~35 ℃ |
使用湿度 | 25~80 %(結露しないこと、25℃を超える温度では70 %以下) |
大きさ | 幅900×奥行760×高さ1,180 mm (取っ手、ねじ部分含まず)、 幅900×奥行791×高さ1,180 mm (取っ手部含む) |
質量 | 160 kg |
測定例
Co(NO3)溶液の測定 –Measurement for Co(NO3) Spectrum -
フィルターの測定 –Measurement for the filters -
動画
スマートデバイスやモビリティ分野における光学部材測定について動画で紹介します。
分光光度計(UV-Vis/NIR)の測定例を紹介します。
「紫外・可視分光光度計で何ができる?」から「分光光度計の仕組み」まで、知っておきたい分光光度計の基礎を紹介します。
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