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日立ハイテク
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分光蛍光光度計 F-2710

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高輝度Xeランプの採用と信号処理系統の最適化により更なる高感度化を達成

クラスを超えた高性能、機能、操作性、すべてに日立の技術を惜しみなく注ぎ込みました。

価格:¥2,880,000~(PC含まず)

取扱会社:株式会社 日立ハイテクサイエンス

特長

1) 更なる高感度化を実現

 F-2710は、従来機F-2700形と比較して、約1.2倍の高感度化(S/N(P-P):300以上、S/N(RMS):1,000以上)を達成しました。

2) ロングライフ光源を標準搭載

 光源には長寿命タイプのキセノンランプを標準搭載、光源寿命(使用限界時間)は、従来機F-2700の標準搭載品(500時間)と比較して、5倍の2,500時間を実現しました。

3) 豊富なアクセサリ

 F-2700でご好評いただいていました30種類以上の豊富なアクセサリ利用が可能です。測定サンプル、分析目的に合わせたアクセサリの活用で、様々な分野の測定に対応することができます。

高感度測定:更なる高感度化を実現(S/N 1000以上)

日立独自の高効率の回折格子、低ノイズ検出系により、極めて低い濃度の測定が可能であり、微量成分、微少量サンプルの測定に大きな効果を発揮します。0.001~9999の範囲で蛍光強度が表示されます。
低い蛍光強度でも十分な直線性が得られ、1×10-12mol/Lオーダーの極微量のフルオレセインを検出可能です。
1×10-12mol/L~1×10-10mol/Lの極低濃度領域において相関係数0.9998の良好な直線性が得られています。

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仕様

項目内容
光源 150Wキセノンランプ(オゾン 自己解消ランプハウス)
測光方式 単色光モニター比演算測光方式
感度 水のラマン光S/N 1000以上(RMS)
バンドパス5nm レスポンス2s
スリット 2.5、5、10、20nm(励起・蛍光側とも)
波長走査速度 60~12,000 nm/min(5段)

測定例

材料分野

粉体試料量子収率測定システム:MgWO4の蛍光量子収率測定結果

有機EL、白色LED、量子ドット、蛍光プローブなどの発光効率の評価に蛍光量子収率測定が行われています。 本システムでは、粉体試料のままで量子収率測定が可能です。
量子収率測定ユニットは、Φ60積分球付属装置と粉末試料セル、標準白板、量子収率演算プログラムから構成されます。別途、スペクトル補正キットが必要です。
600nm以上の長波長領域の測定の際には、R928Fホトマルと補正用の副標準光源を用います。散乱光の2次光がサンプルの蛍光スペクトルと重複する場合、カットフィルタを用います。
ランプ用蛍光体であるMgWO4の蛍光量子収率は、0.81と得られました。

* 量子収率測定は、PC制御時のみ可能です

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MgWO4の蛍光量子収率測定結果
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オプション

  • 量子収率測定ユニット
  • R928Fホトマル
  • スペクトル補正キット
  • 副標準光源
  • フィルタセット

スペクトル補正対応システム:Cd/Se量子ドットの蛍光スペクトル測定例

蛍光光度計のランプや検出器、光学素子には、それぞれ波長特性があります。測定したスペクトルには装置特有の波長特性が反映されたデータとなります。量子収率の測定、文献など他の装置で得られたスペクトルと比較する際には、スペクトル補正が必要になります。
220~600nmのスペクトル補正には、スペクトル補正キット(ローダミンB法)を用います。600nm以上の補正には、副標準光源を用います。
Cd/Se量子ドットの蛍光スペクトルを測定しました。量子ドットは、直径数nmの半導体素材からなり、粒径によって蛍光波長をコントロールできるというユニークな特徴が注目されており、蛍光プローブや太陽電池への応用が進んでいます。スペクトル補正を行うことにより正確な蛍光特性の把握に役立ちます。

* スペクトル補正は、PC制御時のみ可能です

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Cd/Se量子ドットの蛍光スペクトル
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オプション

  • R928Fホトマル
  • スペクトル補正キット
  • 副標準光源
  • フィルタセット

石油・化学分野

軽油識別剤クマリンの簡易定量システム

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石油製品中の軽油識別剤のクマリンの簡易定量法に対応します。専用試験管で前処理した試料をスターラにより攪拌しながら測定します。
F-2710分光蛍光光度計は、高感度(S/N=1000以上)を有していることから、低混入率の試料についても、十分な感度で測定することができます。

環境分野

環境水中の溶存有機物質の測定

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河川水における溶存有機物質の三次元蛍光スペクトル(蛍光指紋)とPARAFAC解析
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ミネラルウォーター中の溶存有機物質の三次元蛍光スペクトル(蛍光指紋)

河川水の三次元蛍光スペクトルを測定し、多変量解析ソフトウェア 3D SpectAlyze®を用いてPARAFAC解析を行いました。
3つの蛍光成分に分離することができ、それぞれ、Component1:フルボ酸由来、Component2:フミン酸由来、Component3:タンパク質由来のピークを得ることができました。
溶存有機物質の測定は、環境水の動態把握、浄水場や下水処理場の処理工程確認に用いることができます。
F-2710は、非常に高感度な蛍光光度計ですので、ミネラルウォーターのように非常に溶存有機物含有量の測定も可能です。

バイオ分野

極微量試料測定システム:PicoGreenを用いたDNA測定例

バイオ分野では、DNAなど試料量が十分得られないことが多く、極微量での蛍光測定が要望されます。F-2700形では、微量セルホールダを用いることで100µL程度の試料で測定が可能です。PicoGreen®を用いた2本鎖DNAの測定例を紹介します。
PicoGreenは、サンプル中に混在するRNA、1本鎖DNA、タンパク質等の影響を受けず、2本鎖DNAを特異的に高感度に測定できます。
100µL程度の試料量でもノイズの小さなスペクトルが得られています。スペクトル形状の確認に最適です。
検出感度・定量精度を求める場合には、最少試料量200µLのミクロセル(標準タイプ P/N 650-0116、低散乱タイプ P/N 650-0171)を用意しています。
こちらを使用することで、10mmセルとほとんど変わらない感度で測定できます。

* 極微量セルは別途必要となります

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100µLで測定したPicoGreen溶液の蛍光スペクトル
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オプション

  • 微量セルホールダ

* PicoGreen®:Quant-iTTM PicoGreen® dsDNA Assay Kitは、Thermo Fisher Scientific Inc.とその関連会社の登録商標です。

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