走査電子顕微鏡 FlexSEM 1000 II
特長
FlexSEM 1000 IIは、新設計の電子光学系と高感度検出器により、加速電圧20 kVで像分解能 4.0 nmを実現しています。新開発のユーザーインターフェースは、明るさやフォーカスの自動調整機能の高速化により、短時間で多彩な観察を可能にします。また、電子顕微鏡の欠点であった視野探しの困難さを容易にする新ナビゲーション機能「SEM MAP」を搭載し直観的な視野移動を実現しています。
- 卓上設置可能なコンパクトサイズ*1でありながら、分解能4.0 nmを実現
- 独自の高感度二次電子、反射電子検出器、低真空検出器(UVD*2)により、低加速/低真空観察時の高画質化を実現
- ユーザーの熟練度を問わず高画質・高スループットを実現する新ユーザーインターフェース
- 観察時の視野探しや試料上の位置把握をサポートする新ナビゲーション機能「SEM MAP」
- 迅速な元素分析を実現する大口径(30 mm2)窒素レスEDS検出器*2
*1 卓上設置時は、装置本体と電源ボックスを分離します
*2 オプション
小型高性能カラム
コンパクトながらクラス最高分解能を実現しました。
高画質
低い加速電圧でも充分な明るさを得るためにエミッション電流を最適化する機能を搭載し、ノイズが少なくシャープな画像が得られるようになりました。
多彩な観察を高画質&スピーディーに
初心者の方でも扱いやすいよう、分かりやすいGUIやオート調整機能を多数搭載しました。オートフォーカス(AFC)、オート明るさ(ABCC)ボタンを押すだけで、最適化された画像を提供します。(オート調整:従来比で約13秒の短縮を実現*3)もちろん、タッチパネルによる操作も可能です。
*3 日立SEM SU1510比
新ナビゲーションシステム 「SEM MAP」
「SEM MAP」機能は、観察時の視野探しや試料上の位置把握を強力にサポートします。内蔵カメラで撮影した画像を基にサンプルをナビゲートし、ワンクリックで観察箇所への移動を可能にします。
SEM MAP上で取り込んだ画像は自動で貼り付けられ、マップ表示されます。
卓上設置可能なコンパクトサイズ
わずか45 cm幅のスリムさで、設置面積を最小限に抑えます。本体ユーティリティはAC100 V 3Pコンセントのみです。また、装置本体と電源ボックスは分離可能で、卓上への設置などレイアウトの自由度を大幅に向上しています。
仕様
項目 | 内容 |
---|---|
分解能*3 | 4.0 nm(二次電子像、加速電圧:20 kV、高真空モード) 15.0 nm(二次電子像、加速電圧:1 kV、高真空モード) 5.0 nm(反射電子像、加速電圧:20 kV、低真空モード) |
加速電圧 | 0.3 kV~20 kV |
倍率 | ×6~×300,000 (写真倍率) ×16~×800,000 (モニター表示倍率) |
低真空設定 | 6~100 Pa |
電子銃 | プリセンタードカートリッジフィラメント |
試料ステージ | 3軸モーターステージ X:0~50 mm、Y:0~40 mm、Z:5~33 mm T:-15~90°、R:360° |
最大試料サイズ | 80 mm径(オプション:153 mm径) |
最大試料高さ | 40 mm |
大きさ | 本体:450(幅)×640(奥行き)×690(高さ) mm 電源ボックス:450(幅)×640(奥行き)×450(高さ) mm |
主なオプション |
|
*3 本体と電源ボックス連結時
* PC、机、モニタはお客様準備品です
観察例
半導体
ワイヤーボンド
材料
二硫化タングステン
FlexSEM 1000 IIは、低加速電圧で高いエミッション電流が得られる新型バイアスシステムを採用しています。低加速電圧でクラス最高の画像鮮明度(S/N)が得られます。
セメント
黄銅鉱
生物
蝶の羽の断面
花粉
動画
45 cm幅のコンパクト設計ながら、4.0 nmの像分解能を実現!
新開発のユーザーインターフェース、電子光学系が高性能をさらに身近に
3次元測定ソフトウェア
Hitachi map 3D(オプション)
SEMに搭載された4分割反射電子検出器で取得した信号を用いて4方向の表面形状を計算するため、試料傾斜、視野位置合わせを行うことなく3次元モデルの構築ができます。 Hitachi map 3Dは、多言語対応、試料の位置を調整する各種校正機能の充実、測定過程が分かるトレーサビリティが確立された計測体系、ISO規格に準じた表面粗さ(面粗さ、線粗さ)の測定、表面積、体積その他測定機能、レポート出力機能などが充実しています。
詳細は、日立ハイテクフィールディングのページをご覧ください。
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