フィルム向けサービス(フィッシュアイ解析、結晶形態の観察)
本サービスが求められる背景
フィッシュアイはフィルム製造時に発生する欠陥部位であり、フィッシュアイが発生するとフィルムの外見や機能に悪影響を及ぼします。
フィッシュアイの発生原因を推定するには、融点などの熱物性を測定することが有効です。
日立ハイテクでは自社技術を用いたフィルム向けの熱分析サービスや、それに付随する成分分析、異物分析等の総合的な対応が可能となります。
フィッシュアイとは
フィッシュアイとは、フィルム製造時に発生する魚の目状の欠陥部位です。フィッシュアイの融点を解析することで、工程改善に貢献します。微小部の偏光顕微鏡観察と示差走査熱量測定(DSC)の複合的な測定により、結晶性サンプルの相転移の温度依存性の観察も可能です。
偏光観察とは
偏光観察では、試料の持つ偏光特性(複屈折率の違い)をコントラストとして観察することができます。偏光観察とDSCを組み合わせることで、偏光特性を持つ試料の相転移の温度依存性を解析することが可能です。
- 偏光観察により、透明なフィッシュアイの融解挙動が観察しやすくなります
- 偏光観察により、結晶性サンプルの相転移の温度依存性が解析できます
よくあるサービスの一例
偏光観察とDSCを用い、フィッシュアイの融解温度を解析したり、結晶性サンプルの相転移の温度依存性の観察をすることが可能となります。評価実施には別途事前打ち合わせをさせて頂ければと思いますので、お気軽にお問合せ頂けると幸いです。
<フィッシュアイの融解挙動の観察>
DSC信号では検出が難しい微小なフィッシュアイの融解挙動を、偏光観察による画像から解析することができます。
<結晶性サンプルの結晶成長の観察>
サンプル提供:株式会社日東分析センター様
フィッシュアイ以外のサンプルにも応用可能となり、上記のように偏光観察によるPVDFフィルムの結晶成長過程も確認する事が出来ます。
結晶性サンプルは、冷却速度によって結晶形態が異なることが分かります。
お問合せ先
「人手が足りない」「設備の空きがない」「評価方法が分からない」「規格外の評価を実施したい」など、製品評価に関わるお困りごとについて、お気軽にご相談下さい。
株式会社日立ハイテク テストエンジニアリング部
TEL:080-8420-3572