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HPLC Chromaster(クロムマスター)
-第十六改正日本薬局方収載医薬品の測定例(アセチルシステイン)-

2011年4月に施行された第十六改正日本薬局方では、医薬品各条に100を超える医薬品の試験法が追加されました。
ここでは、新規収載品目の1つであるアセチルシステインの純度試験のうち、類縁物質の測定をHPLC-UVでおこないました。まず規定された試験条件に基づきシステムの適合性を確認し、その後類縁物質の確認をおこないました。類縁物質の確認には、微小なピークを正確に把握する必要があるため、検出器の性能が重要なファクターとなります。日立高速液体クロマトグラ「Chromaster」5410UV検出器は低ノイズ・低ドリフトを実現し、高感度測定が可能です。
なお今回は医薬品のモデルサンプルとして、一般試薬のアセチルシステインを用いました。

システム適合性の確認

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測定条件:

カラム HITACHI LaChrom C18 (5µm)(4.6mmI.D. x 250mm)
溶離液 薄めたリン酸(1→2500)/アセトニトリル=19/1(v/v)
流量 1.1 mL/min
カラム温度 40°C
検出波長 UV 210 nm
注入量 10 µL
*
アセチルシステインの保持時間が約7分になるように流量を調整する。

システム適合性
第十六改正日本薬局方では、純度試験(6)類縁物質測定のシステム適合性として、「検出の確認」「システムの性能」「システムの再現性」が定められています。以下に規定値と今回の測定結果をまとめました。
いずれの項目も、この要求を満たす結果が得られました。

項目 システム適合性要求値 測定結果
検出の確認 (2 mg/L ピーク面積値/10 mg/L ピーク面積値)× 100(%) 15 - 25 19.6
システムの性能 理論段数(10 mg/L) 15000以上 17554
シンメトリー係数(10 mg/L) 1.5以下 1.29
システムの再現性 ピーク面積の相対標準偏差(n=6)
(10 mg/L)
2.0%以下 0.58%

類縁物質の確認

測定条件:

カラム HITACHI LaChrom C18 (5 µm) (4.6 mm I.D. x 250 mm)
溶離液 薄めたリン酸(1→2500)/アセトニトリル=19/1(v/v)
流量 1.1 mL/min
カラム温度 40°C
検出波長 UV 220 nm
注入量 10 µL
*
アセチルシステインの保持時間が約7分になるように流量を調整する。

アセチルシステインの類縁物質として複数のピークが確認されました。(1)(2)の微小なピークは、それぞれアセチルシステイン2,000 mg/Lの面積値の約0.03%に相当します。 本測定例ではそれぞれS/N=28、S/N=13であり、十分信頼できるピーク高さと面積値を確保できました。

類縁物質の確認
第十六改正日本薬局方では、純度試験(6)類縁物質の確認として、アセチルシステイン以外のピーク面積について2種類の数値が定められています。以下に規定値と今回の測定結果をまとめました。いずれの項目も、この要求を満たす結果が得られました。

  類縁物質の確認規定値 測定結果
アセチルシステイン以外の
ピーク面積
それぞれ0.3%以下 それぞれ0.16%以下
合計0.6%以下 合計0.31%

(2,000 mg/L, 10 µL 注入)

注意:本掲載データは測定例を示すもので、数値を保証するものではありません。
本製品は研究用です。診断用ではありません。

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