HPLC Chromaster(クロムマスター)
-高感度DADを用いた主要成分と微量成分の同時分析-
製薬分野においては、新有効成分含有医薬品の申請の際に、原薬および製剤中原薬の不純物が、1日の投与量(原薬として)の0.03~0.05%を超える場合には報告が必要とされています。また環境分野においては、微量の残留物質を高感度で測定する要求が高まっています。このような分析の要求に応えるには、検出器の性能が重要なファクターとなります。日立高速液体クロマトグラフ「Chromaster」5430DADは、UV検出器と同等の低ノイズ低ドリフトを実現し、高感度測定が可能になりました。
ここではモデルサンプルとしてパラベン類を使用し、高濃度成分と微量成分の同時分析を紹介いたします。プロピルパラベン(600 mg/L)とエチルパラベン(0.03 mg/L)を同時に測定しました。2成分の濃度比は(10000:0.5)、すなわち主要成分の0.005%の微量成分を検出する測定モデルを示します。
パラベン類3成分の測定例(各10 mg/L)
カラム | HITACHI LaChrom C18 (5 µm) 4.6 mm I.D. × 250 mm |
溶離液 | 水/アセトニトリル =65/35(v/v) |
流量 | 1.0 mL/min |
カラム 温度 |
40℃ |
検出 波長 |
DAD 254 nm、 UV 254 nm |
注入量 | 10 µL |
パラベン類3成分の測定例(DADとUV検出器の比較)
- 5430 DAD、5410UV検出器とも、プロピルパラベン(0~600 mg/L)でそれぞれ寄与率0.9992、0.9998と良好な直線性を示しました。
- DADはUV検出器と同等な低ノイズを実現、その結果、DADではエチルパラベン(0.03 mg/L)はS/N=42となり、主要成分と同時に微量成分(0.005%)の定量分析が十分におこなえることがわかりました。
- さらにスペクトルを比較することでエチルパラベンの定性も可能でした。
(DAD-UVの順に直列接続して測定したため、UV検出器のピークは若干低くブロードになっています)
注意:本掲載データは測定例を示すもので、数値を保証するものではありません。
本製品は研究用です。診断用ではありません。