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HPLC Chromaster(クロムマスター)
-配合剤の測定例(DADによる確認と定量試験)-

医療用医薬品は一般的に1種類の薬効成分が含まれていますが、近年2種類以上の薬効成分を含有する配合剤が増加しています。配合剤は服用する薬の数を減らし、飲み忘れを防ぐなどのメリットがあります。今回は2種類の薬効成分が含まれている配合剤を例にとり、HPLC/DAD(diode array detector)で測定した結果を紹介いたします。
DADは、任意の波長のクロマトグラムと任意のピークの吸収スペクトルを、同時に得ることができる検出器です。従って、クロマトグラムにより定量試験を、同時に吸収スペクトルの極大吸収の確認や標準試料のスペクトルとの形状比較により定性を、おこなうことが可能です。

標準試料測定例

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測定条件:

カラム HITACHI LaChrom C18 (5 µm) (4.6 mm I.D. x 150 mm)
溶離液 リン酸緩衝液/メタノール
(a)30/70、 (b)10/90 (v/v)
(a)(b)グラジエント
流量 1.0 mL/min
カラム温度 25°C
検出波長 DAD 220 - 400 nm (237 nm, 254 nm)*
注入量 20 µL

* 検出は各成分の薬局方に定められた波長を使用しました。

標準試料の直線性(各8~80 mg/L)

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標準試料の再現性(n=6)

  保持時間
(%RSD)
面積値
(%RSD)
A 0.06 0.27 (237 nm)
B 0.04 0.18 (254 nm)
    

成分A、B共、8~80 mg/Lの濃度範囲で良好な直線性が得られました。
また再現性も、RSD=0.04~0.06%(保持時間)、RSD=0.18~0.27%(面積値)と良好な結果が得られました。

配合剤の測定例

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配合剤の前処理法:

配合剤の定量値:

  定量結果
A 34.11 mg/L
B 39.24 mg/L

スペクトルによる確認

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DADを使用することで、各成分の吸収スペクトルの極大吸収の確認が可能です。

第十六改正日本薬局方では、一般試験法の液体クロマトグラフィーの項に「被検成分の化学構造に関する知見が同時に得られる検出器が用いられる場合、保持時間の一致に加えて、化学構造に関する情報が一致することにより、より特異性の高い確認を行うことができる」とあり、確認試験でのLC/DADの使用が示唆されています。
また現在、第十七改正日本薬局方の原案作成が進められるなかで、「確認試験の合理化」として特異性の高いクロマトグラフィーを用いた定量試験法で確認試験も実施可能とする等の合理化案が検討されています。*1*2

*1第十七改正日本薬局方原案作成要領(案)

*2「第十七改正日本薬局方原案作成要領(案)に関する意見の募集について」に対して寄せられた御意見等について(2012年4月)

注意:本掲載データは測定例を示すもので、数値を保証するものではありません。
本製品は研究用です。診断用ではありません。

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