2021年度作品「ミクロのパートナーシップ」
~核のバトンパス・シイタケ二次菌糸のクランプコネクション~
シイタケの二次菌糸は、直径7μm程度の極めて細い細胞内に別々の胞子に由来する二つの核をもつ。細胞分裂に際し、一方の核が分裂するとその間に隔壁ができ、もう一方の核は、二つの菌糸を外側から連結する“クランプコネクション”を通路として、分裂後の娘核を送り届ける。白金ブルー染色して低真空SEM(反射電子)で観察すると、光顕像や二次電子像と印象が違い、まるで菌糸同士が核を「バトンパス」しているように見える。
2021年(第77回)日本顕微鏡学会
写真コンクール 出展作品
撮影条件
- 試料:生シイタケの柄の菌糸(白金ブルー染色)
- 測定装置:卓上顕微鏡 Miniscope TM3030Plus
- 加速電圧:15 kV
- 検出信号:反射電子
- 観察倍率:x5,000
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*: この作品は日本顕微鏡学会主催、「写真コンクール」に出展された作品です。
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